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101.姿三四郎<蓮池の中で 後編>

Ⅲ.一本の杭
三四郎は無念だった。
師も兄弟子も、和尚も誰も自分が強くなったことをほめてくれない。
助けようともしない。
これだけの罰をこらえる自分に救いのないことが憎しみを増した。
意地でも謝れない。
意地でも陸へ上がれない。

冷える体と睡魔に襲われながら故郷の死んだ母や父を思い出した。

父母が心配そうに三四郎を見つめる。
母の頬に一筋の涙が流れた。

そのままの格好で彼は何かを求めている。
それが何であるかも知らず、一本の杭にすがりつくだけであった。

時が流れた。

暁近く、池で蓮の花が咲くのをかすれゆく意識の中でみた。
三四郎の周りのそこここに蓮の花が開いていく
朝陽の光の筋が放射状に伸び、日輪が三四郎の頬を黄金色に染めた。
朦朧とした頭で、極楽浄土とはこのようなようすかとぼんやりと考えた。
黎明の冷たい空気をふるわせて、さいづち和尚の勤行の声が耳をうった。
道場に受身の音がつづき、その響きが池の面にさざ波をたてた。
池中の彼に関係なくここに常の一日がはじめられた。
三四郎は、不覚にも喜びの涙をまぶたに感じて目を閉じた。


Ⅳ.天地自然

昨夜の和尚の言葉が天地の声として体に伝わってきた。

たえることなく美しく
未来へ生き続けていくよう
自然は・・・・
お前を見守っている。
その中で豆粒のようなお前が
慢心してなんになる。


苦痛もなく、不平もなく、怒りもなく、穏やかな気持ちにつつまれた。

「矢野さんは学習院に行ったが、許すといわなかったようだな。あがれ、三四郎。」
言われるがままに陸にあがった。
「よい顔だ。」
和尚がうやうやしく捧げた蓮の葉の上には赤飯が山盛りに載せてあった。
「蓮飯だ、食べなさい」
「和尚、僕は悟りはせん。」
「悟ったような顔をしていればよかろう。ほっほっほ・・・・」
「赤子のようなよい顔をしておる。今日は新しく生まれ変わった誕生の日ぞ。」
三四郎は不覚にもまた熱いものがのど元にこみ上げた。

Ⅴ.エピローグ
三四郎は蓮池の一件以来、師から稽古の禁止を言い渡されたが、悔しくはなかった。
その日以降三四郎には目に見えるもの全てが新鮮に見えて仕方がない。
木々にとまる小鳥たちのさえずり、木の葉のざわめき、頬にあたる風の全てが心地よく感じられた。
邪気のない笑顔で道場の掃除・洗濯をする姿三四郎。

・・・・原作を読みながら、心に浮かんだイメージをそのまま綴りました。
蓮池の中で、大いなる自然に包まれている自分を発見し、そのありがたさに気づく三四郎の心情が少しでも伝わったでしょうか?
感動を表現しようと何度手を加えても満足できない。
やはり、原作が一番いい。お粗末でした。
14 Jan. 2007

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